フーコー『監獄の誕生』読書会の記録
こんにちは。
ひさしぶりの鍋乃大厦からのお便りです。
鍋乃大厦は現在、2週に1度のペースで読書会を行っています。10月11日には、『人新世の「資本論」』の読書会が企画されています。
10月11日はこの本で読書会する予定です。人呼んでデスノート‼️
— 熊本コモンハウス「ナベノハウス(鍋乃大厦)」 (@KNabezanmai) 2020年10月2日
人新世の「資本論」 (集英社新書) by 斎藤 幸平 https://t.co/jjguhDm2Hg
そこで、過去に行った読書会のレジュメを公開していきたいと思います(このブログの管理人がサボっていただけなのですが。。。)
熊本にはLB級(長期受刑者(L)や犯罪傾向の進んだ者(B))刑務所があり、最近無期懲役を受けた受刑者が61年の懲役ののち仮釈放されたニュースが報道されました。
この監獄という制度は、かつての車裂きのような華々しい身体刑から刑罰の思想や制度が変化して成立したもので、その変化はいわゆる近代化の歩みと歩調を合わせていました。フーコーはそれを「進歩」としてではなく、権力のありかたの「変化」として読み解き、独特の権力論を展開します。すなわち、秩序紊乱者を破壊する大雑把な「殺す」権力から、犯罪者を分類し管理し、さらに規律訓練するきめ細かい「生かす」権力へと変わっていったのです。
有名な「身体刑の華々しさ」や「パノプティコン」も登場しますが、刑罰をとらえる思想の変遷とそれらが意図せずして監獄というシステムに結実して行く過程の描写が読み応えのあるところでした。